求人原稿をChatGPTで作るには、何を渡してどう指示すればいい?
求人原稿をAIで作るときは、給与・勤務時間・休日などの条件を自社で決めたとおりに渡し、AIには一字も書き換えさせないでください。AIに任せるのは「仕事内容の説明」「1日の流れ」の文章と、「求職者が知りたいのに原稿に書かれていないこと」の洗い出しです。材料は、現場の人から聞いた具体的な話です。
求人原稿をAIに任せると、どこで間違えるのか
生成AIは、渡された情報が足りないと、求人原稿によくある言い回しで穴を埋めようとします。「残業ほとんどなし」「アットホームな職場です」「未経験から高収入も可能」といった文は、御社がそう言ったわけではなくても書かれることがあります。また、「第2・4土曜休み」を「週休2日制」と言い換えるなど、条件の書き方を勝手に整えてしまうこともあります。求職者は条件を見て応募するので、ここが実際と違うと、面接での行き違いや入社後の早い離職につながります。
一方で、中小企業の求人原稿は、仕事内容が「配管工事全般」「一般事務」のように一行で終わっていることがよくあります。業界の外の人には、入社して何をするのかが伝わりません。現場の人の話をメモで渡して、未経験の人にも分かる言葉に直させる。この部分はAIに向いています。
実際に使う指示文と、出力の例
次の指示文の【労働条件】には、社内で決めた条件を箇条書きで書きます。【現場の話】には、社長や先輩社員から聞いた「入社した人が実際にすること」をメモのまま書きます。きれいな文章にする必要はありません。
あなたは当社の採用担当です。下の【職種】【労働条件】【現場の話】をもとに、求人原稿の下書きを作ってください。 守ること 1. 【労働条件】に書いてあることは、数字も言葉もそのまま書き写す。言い換えない、まとめない、付け足さない 2. 【労働条件】にない条件(残業の少なさ、昇給、賞与、職場の雰囲気など)は書かない 3. 「仕事内容」は、業界を知らない人にも分かる言葉で、入社後に実際にする作業が分かるように書く 4. 「1日の流れ」は【現場の話】をもとに書く。【現場の話】や【労働条件】にない時刻は書かない 5. 性別や年齢を限る書き方、それを思わせる書き方をしない 6. よくある決まり文句(「やりがいのある仕事」「明るく元気な方歓迎」など)を使わず、【現場の話】にある具体的なことだけで書く 7. 原稿のあとに、線を引いて「求職者が知りたいのに、情報が足りない点」を箇条書きで書き出す 【職種】 (ここに書く) 【労働条件】 (給与・勤務時間・休日・手当・保険・勤務地などを箇条書きで) 【現場の話】 (入社した人が実際にすることを、メモのまま)
たとえば、設備工事の会社が現場のスタッフを募集するとします。会社名・内容・条件はすべて架空です。
【職種】 給排水の配管工事スタッフ(正社員) 【労働条件】 ・給与:月給22万円〜28万円(経験・資格による) ・勤務時間:8:00〜17:00(休憩90分) ・休日:日曜・祝日、第2・4土曜、夏季・年末年始 ・手当:資格手当、通勤手当(上限月1万円) ・資格取得の費用:会社負担 ・保険:雇用・労災・健康・厚生年金 ・勤務地:大分市内の事務所に集合し、県内の現場へ社用車で移動 【現場の話】 新築の家やアパートの水道管と排水管をつなぐ仕事。最初は先輩について材料運びと穴あけの手伝い。1年くらいで小さい現場を一人で任せる。朝は事務所で道具を積んで出発。昼は現場の近くで食べる。夕方事務所に戻って片付け。資格は入ってから取ってもらう。
【職種】 給排水の配管工事スタッフ(正社員) 【仕事内容】 新築の住宅やアパートで、水道の管と、使った水を流す排水の管を取り付ける仕事です。 入社後しばらくは先輩と一緒に現場に入り、材料の運び込みや、管を通すための穴あけの手伝いから始めます。道具の使い方や作業の手順は、現場で先輩から教わります。1年ほどで、小さな現場をお一人で担当していただくことを目指します。 仕事に必要な資格は、入社後に取っていただきます。 【1日の流れ】 朝(8:00) 事務所に集合。その日の道具と材料を社用車に積んで、現場へ出発 日中 現場で作業。昼休みは現場の近くでとります 夕方 事務所に戻り、道具を片付けて終業(17:00) 【給与】月給22万円〜28万円(経験・資格による) 【勤務時間】8:00〜17:00(休憩90分) 【休日】日曜・祝日、第2・4土曜、夏季・年末年始 【手当】資格手当、通勤手当(上限月1万円) 【資格取得の費用】会社負担 【保険】雇用・労災・健康・厚生年金 【勤務地】大分市内の事務所に集合し、県内の現場へ社用車で移動 ―――――――――― 求職者が知りたいのに、情報が足りない点 ・資格手当の金額と、対象になる資格の名前 ・残業があるか、あるならどのくらいか ・運転免許が必要か(社用車で移動するため) ・試用期間があるか、その間の条件は同じか ・賞与や昇給があるか
条件の欄は、【労働条件】の書き方がそのまま残っています。「足りない点」は、応募を迷う人が面接の前に知りたいことの候補です。答えられるものは【労働条件】に足して、もう一度作らせてください。
出力の例は、架空の会社の情報を使って当社が生成AIで作った一例です。使うサービスや実行のたびに、文面は変わります。
思いどおりに出てこないときの直し方
「そのまま書き写す」と指示しても、条件を言い換えたり、書いていない条件を足したりすることがあります。特に気をつけたいのは休日の書き方で、「第2・4土曜休み」と「週休2日制」「完全週休2日制」は意味が違います。原稿ができたら、条件の欄を元の【労働条件】と1行ずつ照らし合わせてください。言い換えが繰り返し起きる場合は、条件の欄はAIに書かせず、原稿ができてから自分で貼り付ける方法もあります。
仕事内容がありきたりな文章になるときは、【現場の話】が短すぎることがほとんどです。先輩社員に5分だけ時間をもらい、「入社して最初の1か月に何をしていたか」「一番大変だったこと」を聞いてメモに足してください。具体的な話が増えるほど、他社の原稿と違う文章になります。
載せる媒体によって、欄の分け方や文字数の上限が違います。媒体の入力欄に合わせて、指示文に「仕事内容は〇〇字以内」のように書き添えると、貼り付けるときの手直しが減ります。
社内で始めるときに気をつけたいこと
求人では、性別や年齢を限る書き方は原則としてできません。AIが「若手が活躍中」「男性向けの力仕事」のような表現を書いたら、消すか書き直してください。細かな決まりは、ハローワークや掲載する求人媒体の案内で確認しましょう。
応募が来たあと、履歴書の要約や応募者の比較にAIを使いたくなることがあります。履歴書は応募者の個人情報なので、AIに入れてよいかどうかを、会社として先に決めておいてください。
最後に、条件の欄は採用の責任者が元の条件と照らし合わせ、仕事内容に事実と違うことが書かれていないかを現場の人に見てもらってから載せてください。
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